今の時代にはどんな恩恵があるのか
2020年初頭から弱気の見方を取り、2022年にはコンドラチェフ波動の不況入りを宣言した(以前の記事:「5回のコンドラチェフ波動」)。ここ数年は予想どおりだった。
世界の三大バブルのうち、中国の不動産バブルはすでに崩壊し、日本国債はぐらつき、米国株も危うい。
今は、コンドラチェフ波動規模の恩恵を使い果たした局面だ。情勢は厳しく、幻想を抱く余地はない。以前の記事:「大卒者による恩恵、エンジニアの過当競争による恩恵は始まったばかり」「産業の高度化ではなく、世界の産業の低度化だ」。
だが、今、どんな恩恵があるのか?
一、学びの恩恵
その源の一つはインターネットの発展であり、業界関係者、一般の人々、中間層や下層の人々による経験の共有だ。
1.理工系を学ぶ恩恵
ブックリスト、書評、解説、心の歩みの記録、心理面のサポート、名門大学の公開講座が増えている。とりわけコンピューター分野が典型的だ。
2.社会科学を学ぶ恩恵
より多様な価値観、古典の紹介や比較、そして、より多くの率直な批判や脱神秘化。私自身、1980年代生まれとして自由主義の影響を強く受け、30歳前後にはオーストリア学派を高く評価していた。そこからさらに2年ほどたって、ようやくマルクス・レーニン主義へと向かった。
3.芸術と一般教養を学ぶ恩恵
以前の記事:「働く人のための一般教養ブックリスト」
4.心理学を学ぶ恩恵
一般向けの解説、講演、映画が増え、専門家やさまざまな立場の人が個人メディアで発信し、一般の人々やコメント欄での共感も増えている。これも、小紅書が私の役に立った点の一つだ。
5.荘子を学び、寝そべることの恩恵
荘子は道家、中国哲学の頂点だが、その徹底した革命性と批判性ゆえに、儒家から憎まれてきた。封建的な農業社会では、独自の生き方を貫き、世俗を離れて寝そべるのはあまりに難しく、命の安全さえ保障されにくかった。
今は生産能力が過剰になり、十分に食べて暖かい服を着ることの難しさも減った。低い収入で寝そべり、世俗を離れて暮らせる機会が増え、社会の価値観も多様化し、エリート主義と社会ダーウィニズムが主流を独占する状況にも、わずかながら変化が起きている。独身、結婚せず子どもも持たない生き方、よそ者などにかかる社会的圧力も小さくなっている。
「三和大神」のように半分働き、半分寝そべる暮らしも、多くの人が雲南などへ行き、貧しいまま、何とか寝そべって暮らすことも、中間層の人々が寝そべることも、実現できるようになった。
6.マルクス主義を学ぶ恩恵
第二次世界大戦から今日までの70年間の恩恵の時代は、マルクス主義にとっては低潮期だった。経済が大きく発展し、誰もが金に目を向けた。恩恵を食い尽くすと、資本主義は牙をむく。多くの知識人や大学生にとって階級上昇が難しくなり、小規模・零細の資本家階級は不安を抱える。資本主義、封建主義、官僚主義、ボナパルティズムといった問題が、よりむき出しの姿で目の前に現れる。目を開いて見さえすれば、マルクス主義のさまざまな論点を理解しやすくなる。
何の役に立つのか? 真理は、人が世界を正しく見極める助けになる。たとえば、私の投資にも直接の指針を与えている。以前の記事:「もしエンゲルスが今も生きていたら、彼もバリュー投資家だろう」「心理学に対するマルクス主義の指導的役割」。
二、認識の恩恵
1.運動と養生の恩恵:栄養学、運動学、健康や養生に関する知識に触れやすくなり、思い込みもより多く取り払われる、
2.健全な人間関係の恩恵:互いに認め合い、尊重し合い、心を養い合い、互いの成長や達成を支える関係がどういうものかを知ることができる。
3.自分らしく生きるとはどういうことか
三、行動の恩恵
1.人間主義の恩恵
人間主義が欠けていればいるほど、人間主義はいずれ恩恵をもたらす。たとえば、胖東来や刀郎などが爆発的な人気を集めた現象だ。
2.善い人であることには今も恩恵がある。ただし、お人よしになってはいけない。知恵があり、境界線を持ち、高い水準を備えた善い人になる必要がある。以前の記事:「ゾンビの世界で善い人が得る恩恵」
3.自分らしく生きる恩恵
自分らしく生きる人は少ない。だから、自分らしく生きることには恩恵がある。説明はしない。